子育てをされている方、仕事、家事、育児に追われる毎日の中で、「正直、猫の手も借りたい…」と感じる瞬間はありませんか?ドバイでは、ナニー(ベビーシッター)を利用する子育てスタイルが特別なものではなく、ごく一般的な選択肢として定着していることをご存知でしょうか。
近年ドバイへ移住する日本人は、駐在員・現地採用・起業家だけでなく、教育移住の子育て世代の移住も増えています。ドバイ全体の子育て世代の増加、また従来のドバイの文化もあり、
- ナニー会社やオンラインプラットフォーム
- 新生児・産後ケアなど専門特化型サービス
- パートタイムや単発利用など柔軟な契約形態
が増加しています。日本ではまだ一般的とは言い難い「育児の外注」ですが、ドバイでは親がすべてを抱え込まないことが前提の社会構造があり、ナニーは生活インフラの一部として受け入れられています。
本記事では、ドバイのナニー事情を日本人目線でわかりやすく解説します。

AYA
元エミレーツ航空CA。大学卒業後、PCサプライメーカーの営業職に就職。その後オーストラリアへワーホリ、フィリピン英語留学を経てエミレーツ航空CAへと転職。ドバイを拠点に世界中を飛び回る生活を7年、訪れた国は80カ国以上。現在は、生活情報の発信などを行っている。
ドバイのナニー市場
ドバイでは、ナニー(住み込みまたは通いのベビーシッター)を雇う子育てスタイルが、ごく一般的に根付いています。これは富裕層だけの文化ではなく、共働き世帯や駐在員家庭、中間層の外国人家庭にも広く浸透しています。
背景にあるのは、ドバイ特有の社会構造です。
- 共働きが多いライフスタイル
- 親族(祖父母など)が近くにいない移民社会
- 家事・育児労働を外注することへの心理的抵抗の低さ
- 労働ビザ制度が整備され、合法的に雇用しやすい環境
ナニーは「代わりの母親」ではなく、家庭チームの一員という位置づけで受け入れられています。またナニーをしているのがフィリピンやアフリカ出身の方が多く、大家族や近所付き合いで育った方も多いので抵抗が無く子育てに慣れている方が多いようです。
雇用について
雇用形態は大きく2つ
① 会社経由での雇用
ナニー会社が雇用・管理しているナニーを利用する形です。
メリット
- トラブル時の会社サポート
- 代替ナニーの手配が可能
- ビザ・保険などの手続き不要
デメリット
- 直接雇用より費用は高め
👉 初めてナニーを利用する日本人家庭にはおすすめの方法です。
② 直接雇用
ナニーを個人として雇用し、雇用主がすべての責任を負います。
メリット
- 月額コストを抑えられる
- 条件を柔軟に設定できる
デメリット
- ビザ・健康保険・航空券・退職金の手配が必要
- トラブル時は自己対応
👉ドバイ生活に慣れてから選ぶ人が多い方法です。
就労タイプは4種類
- 住み込み(Live-in):家族と同居し、フルタイムで育児・簡単な家事を担当
- 通い(Live-out・長時間):週5〜6日、1日6時間以上勤務など
- 通い(パートタイム):決まった曜日や必要な時間帯のみ(4時間〜が一般的)
- 単発利用:急な外出、イベントなど限定利用
費用相場
月額給与の目安
住み込み
- 月額:2,000〜4,000 AED(約8万〜16万円)
- 住居・食事提供のため給与は低め
通い
- 月額:3,000〜6,000 AED(約12万〜24万円)
時給制パートタイム
- 時給:30〜60 AED(約1,200〜2,400円)
追加費用(直接雇用の場合)
直接雇用の場合、給与以外に以下が必要です。(※目安です)
- ビザ費用:年間5,000〜8,500 AED
- 健康保険:年間700〜1,500 AED
- 年1回の帰国航空券
- 退職金(Gratuity):法律で義務
👉 会社経由ではこれらが料金に含まれています。
メイドやベビーシッターとの違い
ドバイでナニーを検討し始めると、多くの方がまず疑問に思うのが
「ナニーって、メイドやベビーシッターと何が違うの?」
「言い方が違うだけで、同じ仕事?」
という点ではないでしょうか。
結論から言うと、役割も法的な位置づけも明確に異なります。
ナニー(Nanny)
- 主な役割:子どもの世話・育児全般
- 対象:新生児〜学齢期
- 特徴:育児が最優先、教育的視点を持つ
- 資格:保育・看護資格を持つ場合も多い
メイド(Housemaid)
- 主な役割:掃除・洗濯・料理など家事全般
- 対象:家全体
- 特徴:育児は「補助的」
- 資格:必須ではない
ベビーシッター(Babysitter)
- 主な役割:短時間の子ども見守り
- 対象:一時的ケア
- 特徴:単発・時間制
- 資格:不要なケースが多い
ドバイではこれらは別の職種として扱われており、「メイドに子どもを常時任せる」「ベビーシッターに教育を期待する」といった考え方は、あまり一般的ではありません。日本では、
- メイド文化が一般的に存在しない
- ベビーシッター利用もまだ限定的
- 「育児=親がするもの」という価値観が強い
という背景があり、家の中で働く人=全部同じような存在と捉えてしまいがちです。しかし、ドバイのような多国籍社会では、役割分担が非常に明確です。特にドバイでは、ナニーは「子ども担当」、メイドは「家事担当」として認識されています。
ナニーは「子育てのパートナー」
ナニーは単なる見守り役ではありません。
- 食事の補助
- 生活リズムの管理
- 保育園・学校の送迎
- 宿題の見守り
- 年齢に応じた遊びや学習
など、子どもの成長に深く関わる存在です。
そのため、「ナニー=高い」「贅沢」というよりも、保育園や学童に近い存在と考えると理解しやすいかもしれません。
どれを選ぶべき?
日常的に育児を任せたい → ナニー
家事が中心、育児は補助程度 → メイド
短時間・単発で見てほしい → ベビーシッター
ドバイでは、「ナニー+メイド」「平日はナニー、週末はベビーシッター」といった組み合わせ利用も珍しくありません。
ナニー選びで失敗しないためのポイント
① 資格と経験は妥協しない
新生児や特別ケアが必要な場合は特に必須。
② 必ず面接をする
オンラインでもOK。相性確認は最重要。
③ 国籍による傾向を理解
- フィリピン人:英語力高・給与高め
- ウガンダ・エチオピア・インド:コスパ良好
④ 初心者は会社経由が安心
慣れてから直接雇用でも遅くありません。
ナニーサービス
ドバイにはナニー・ベビーシッター専門の大手サービスが複数あり、多くがホテル・自宅両方に対応し、託児だけでなく家事サポートも含めた総合的なケアを提供しています。 一般的に人気が高いとされる会社をいくつか挙げます。以下以外にも、周りの方の評判などを参考にしてみてください。
Peekaboo Nannies
UAE全域対応。家族とナニー・ハウスメイドをマッチングするエージェントです。フルタイム・パートタイム双方に対応し、多数の候補者の中から要望に合う人材を選べる点が特徴です。
Happy Helpers
ホテル・自宅での一時預かりから定期的なナニーまで幅広く対応し、トレーニングされたスタッフによる高品質なケアで知られています。信頼性と柔軟なスケジューリングを重視するファミリーに人気。
Marinelys Babysitting Center
乳児から幼児までを対象としたサービスを提供し、親が休息を取れるよう夜間や在宅サポートにも力を入れている成長著しい会社です。
Smart Babysitters
急な用事や夜間外出にも対応できる柔軟な運営体制が特徴で、短時間から長時間までニーズに合わせたプランがあります。
まとめ
ドバイでのナニー利用は、楽をするためではありません。家族全員が健やかに暮らすための現実的な選択です。日本の価値観のまま見ると戸惑う部分もありますが、実際に生活すると、
- 心の余裕
- 家族の笑顔
- 子どもとの質の高い時間
を実感する家庭が多いのも事実です。ドバイ移住を考える上で、このナニー文化を「特別なもの」ではなく、選択肢のひとつとして知っておくことは、大きな意味を持つでしょう。
まずは短時間から、会社経由で。ドバイにたくさんある便利な制度は上手に使い、海外生活を快適にしていきましょう。ドバイ生活での不安や気になること、ご質問などあればいつでも下記よりお問い合わせください。

