エミレーツ航空は、宇宙企業 SpaceX が運用する衛星インターネットサービス「スターリンク」を、全運航機に導入する大規模プロジェクトを正式に発表しました。2025年11月から順次導入し、2027年半ばまでに完了予定です。
すべての乗客が無料で利用できる超高速インターネットにより、空の旅がさらに快適になります。
最初のスターリンク搭載機であるボーイング777-300ER（A6-EPF）は、ドバイ航空ショーで披露された後、すぐに商業運航へ復帰し、スターリンク搭載初便としてデビューします。導入作業は2025年11月にボーイング777から開始され、約14機／月のペースで進行。エアバスA380への搭載は2026年2月からスタートし、2027年半ばまでに全機にて運用を開始する計画です。
各機体には、777に2基、A380には業界初となる3基のアンテナを搭載し、すべてのキャビンにおいて高い通信品質と十分な容量を確保します。これにより、動画ストリーミング、オンライン通話、ゲーム、業務利用、SNS閲覧などが、高度40,000フィートでも快適に、地上と同様のレベルで利用可能となります。シートバックモニターおよび個人デバイスの同時接続にも対応し、フライト全体を通じてシームレスなデジタル体験をご提供します。
さらに、2025年12月下旬にはスターリンクを活用したライブTVサービスも開始。まずは個人デバイス向けに提供し、その後シートバックスクリーン（座席背面モニター）でも視聴できるよう順次拡大予定です。
本サービスは全乗客が無料で利用でき、追加料金やSkywards会員登録は不要。エミレーツ航空は、「より快適でつながる空の旅」を実現する取り組みとして、今後も先端技術の積極的な導入を進めていく方針です。
© Emirates
ジェボンズ・華
ロンドン生まれ、福岡育ちの日英バイリンガル。国際大学・APUで学び、卒業後は在クロアチア日本大使館に勤務。その後、日本テレビロンドン支局で報道プロデューサーとして国際ニュースの取材・制作に携わる。2024年よりドバイに拠点を移し、メディア制作および生活・移住支援サービスを提供している。